遺伝子診療科

遺伝子診療科

ほとんどの病気は、環境要因と体質(遺伝的な素因)が複雑に作用して発症にいたります。しかし、一部の病気では、遺伝的な要因が病気の発症に大きく影響することが分かっています。近年、遺伝学の進歩により、これらの病気(遺伝性疾患)の原因遺伝子が次々に発見されています。そこで、病気の原因となる遺伝子に異常がないかどうかを検査する「遺伝子検査」ができるようになってきました。
遺伝子検査にはいくつかの種類があります:1)既に症状がある患者さんを対象とした“確定診断”のための遺伝子検査、2)遺伝性疾患の血縁者を対象とした“発症前”の遺伝子検査、3)子への遺伝の有無を調べる“出生前”診断や“着床前”診断、など。2)や3)の検査では、症状が出る前や生まれる前に、遺伝子の情報から本人の将来(病気になる・ならない)が分かってしまう可能性があります。将来を予測できることで、病気の早期発見や治療ができたり、生活や心の準備ができたり、といった検査のメリットがあります。しかし、将来を知ってしまうことから生じる不安や、場合によっては、遺伝子検査をしたことで新たな問題が家系内に生じる可能性や、遺伝情報によって不利益をこうむる危険性もあります。そのため、遺伝子検査を受けるかどうかは、検査を受ける本人だけではなく、ご家族に与える影響も考慮して、慎重に対応する必要があります。
遺伝子検査に対する患者さんのニーズは日々高まっています。遺伝子診療外来では、臨床遺伝専門医を中心とした遺伝専門スタッフが、患者さんの遺伝子に関するご相談にお答えしています。

新着情報

2024/01/25

認定遺伝カウンセラーによる乳がん教材を作成しました!ご活用ください。簡易版リーフレットもご用意しています。

外来のご案内

医学部付属病院4階 遺伝子診療外来

お問い合わせ先:
03-5803-5670
(合同内科と共通)
(平日午前9時から午後5時)

受診を希望される患者様へ

適切な遺伝カウンセリングおよび遺伝学的検査を行うためには、ご病気やご相談内容に応じて十分な準備が必要です。また、当科で対応していない検査をご希望されている場合や、遺伝学的検査の基準に合致していない場合もあるため、事前に患者様の臨床情報やご希望を確認させて頂いております。

当院遺伝子診療科の受診を希望される場合には、受診中の主治医・かかりつけ医にお申し出ください。他院通院中の患者様につきましては、主治医より上記お問い合わせ先(遺伝カウンセラー)にご連絡をお願いします。ご相談内容やカウンセリングに必要な情報を確認させていただいた上で、ご予約をお取りします。

受診の際は、紹介状もしくは診療情報提供書をご持参ください。また、すでにご家族の中で遺伝学的検査を実施された方がいらっしゃる場合には、検査結果が必要になる場合もございますので予めご準備ください。

※紹介状もしくは診療情報提供書は、事前にご郵送をお願いする場合もございますのでご協力をお願いいたします。
※発症前診断希望など、現在通院中でない方や患者さんのご家族につきましては、直接遺伝カウンセラーまでご相談ください。

遺伝子診療外来の受診依頼について【担当医先生へ】

当科へのご紹介を検討されている場合には、上記お問い合わせ先より遺伝子診療科・遺伝カウンセラーまでご連絡ください。患者様の診断名、家族歴、主訴等を確認させて頂いた上でご予約をお取りします。また、疾患によっては、当科担当医が事前に診療情報提供書等で詳細な臨床情報を確認させて頂き、受け入れの可否を判断させて頂く場合がございます。

診療内容・外来担当表

遺伝子診療外来で遺伝専門医を中心としたスタッフが患者さんの遺伝子に関するご相談にお答えしています。外来担当表は以下のようになっています。

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遺伝性乳がん卵巣がん症候群

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